4月29日
入門37日目。2つ目の公案が通った。
ようやく2つ目の公案、「静岡駅まで何分かかるか?」が通った。
静岡駅とは、人生の長さのことで、急いでもゆっくりでも変わらないとのこと。
人によって答えが違うようだが、自分の場合は、一生懸命歩いた上で”而今(にこん)です”と答えたら通った。
公案とは、科学的な答えではなく禅的に答えなければいけない。
そして、動作と文句、音の調子が3つ揃わなければ正解にはならないから、簡単には通らない。
公案を考える際のヒントは、「今・ここ・私」であるとのこと。
「今どうしますか?」
「ここでどうしますか?」
「あなたは何をしますか?」
次の公案は、「父母未生以前の本来の面目」
「両親が生まれる前、あなたはどんな顔をしていましたか?」という有名な公案だ。
これは夏目漱石が鎌倉・円覚寺で修行していた時に出された公案。
この公案は難しく、夏目漱石は降参しているし、何ヶ月もかかるらしい。
本格的に修行っぽくなってきた。
※補足:1つ目の考案は、「独参場にはどちらの足から入るのか?」だった。
これは雲水としてのあり方が問われている。
”叉手(しゃしゅ)のポーズをして、素早い動きで左足から入る”動きをしたら通った。
つまり、雲水としての作法である叉手のポーズをし、左進右退という僧堂の作法を守り、
歩いている時間がないくらい忙しい僧堂らしくする、ということ。
【雲水用語】
公案(こうあん):臨済宗での修行の特徴の一つ。禅の精神を究明するための問いのこと。老師から頂戴し、老師と禅問答する。
独参場(どくさんば):老師と禅問答をやり取りする部屋。
而今(にこん/じこん):過去や未来にとらわれないように、今を生きる、という禅語。
叉手(しゃしゅ):雲水の基本的な作法。左手を指先まで伸ばしたで状態で右手(同様に指先まで伸ばす)を覆い、鳩尾辺りに手を添える。叉手のポーズで歩いたり走ったりしなければいけない。しないと、怒鳴られ説教される。
左進右退(さしんうたい):僧堂での基本的な作法。右足で進み、左足で退く。
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