5月26日
入門64日目。遂にお経のテストに合格!
この道場の特徴は、檀家数が多いことであり、なんと約850軒もある。和尚は住職しかいないため、宅経回りや法要、葬儀などの実務を雲水が行うことになっている。
本山など他の道場では座禅や作務が中心とよく噂を聞くが、ここでは実務が学べることが魅力であり、自坊に戻った時に即戦力として活躍できることを目指してこの道場を選んだ。
実務を行うということは、当然お寺の境内から出て檀家さんのお宅や葬儀場、火葬場に行く。そして、檀家さんや道場にその都度連絡を取る必要が出てくるため、携帯電話が必要となる。そのため、お経の試験に合格し、実務が行えると判断されれば、外出の許可が出て、携帯電話を持たせてもらえることになっている。更に月に1回の弁事がもらえる、というご褒美付き!
でも、実務以外で携帯電話を触っているところを見られたら没収らしい。。。
入門初日にそのことを聞いため、この約2ヶ月間、睡眠時間を削って必死こいてお経を覚え、練習を続けてきた。
ちなみに試験内容は、「般若心経、消災呪、本尊略回向、大悲呪、世尊偈、白隠禅師座禅和讃、年忌正富、四弘誓願」の一連の流れの中で、お経の暗記、仏具の使い方や作法、小磬や大磬を叩く位置まで全て見られ、合計3回以内のミスであれば合格となる。
全部で3つステージがあって、まずは旧新到をクリアし、次は3年目、最後に4年目以降をクリアすれば、正式に合格となる。徐々に厳しい目で見られるようになり、旧新到は一発、3年目は2回目で、4年目は3回目で、今日ようやく正式に合格できた。
試験に合格して、老師からも先輩からも、ようやく一人前の雲水として認められる。戦力としてカウントされ、”ただの新到→使える新到”、へと扱いが変わる。
最初の目標がクリアでき、一歩前進した。
【雲水用語】
作務(さむ):掃除のこと
弁事(べんじ):私用で外出すること
小磬(しょうけい):仏具の一つで、チーンという音が出る小さい磬子(けいす)
大磬(だいけい):仏具の一つで、ゴーンという音が出る大きい磬子(けいす)
新到(しんとう):道場での新人のこと
旧新到(きゅうしんとう):道場での2年目のこと
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