7月3日
入門101日目。同夏が逃げ、役位がクビになった。
朝起きたら、同夏がいなくなっていた。
夜逃げしてしまったらしく、雲水全員で探し回ったけど、見つからなかった。
自坊にいると安否の確認ができたので、ひと安心しただけど、今回は役位の暴力が原因の一つ(※1)ということで、本人がクビになった。
客観的に見ても明らかに指導ではなく、ただのいじめであるから、仕方がない。
俺も張り倒されたり、階段の上から背中を押されたり、耳元で大声で叫ばれたり、作務衣からシャツが見えただけで土下座を強要させられたり、通路とかですれ違う度に”何だてめぇ殺すぞ”って威圧されたり、やりたい放題にやられてきた。年下に好き放題やられて情けなくなる。
俺だって、逃げられるもんなら逃げたいわ。辛いというよりアホらしくて。
でも最低1年道場にいないと坊さんになれないし、家族や檀家さんに迷惑かけるから今は耐えるしかないのだが。。。
気持ちを切り替えて、修行の目的は何なのか、この道場を選んだのはなぜか、もう一度初心に立ち返り、環境の変化に関係なく、やるべきことをやるだけだ。
今週は山門施餓鬼、そして来週から棚経が始まる!
※1
この道場では、即クビになる行為が3つある。1暴力、2変装(私服に着替えること)、3窃盗。見つかったら強制的に自坊に返されるルールになっている。
【雲水用語】
同夏(どうげ):同じ年に入門した同期のこと。
役位(やくい):道場の幹部のこと。長年修行している上位3人が役位に就く。
山門施餓鬼(さんもんせがき):お寺で先祖の供養を行う夏の儀式。
棚経(たなぎょう):お盆の時期に行うお経回り。地域によってお盆の時期が違う。
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