2016年11月15日火曜日

喫粥偈&喫斎偈&生飯偈クリア!


禅宗では、朝食のことを粥座(しゅくざ)と言います。お粥を頂くからです。
昼食のことを斎座(さいざ)と言います。清浄な食事という意味です。

まず、喫粥偈(きっしゅくげ)から。
『粥有十利(しゅうゆうじゅうりー)、饒益行人(にょういあんじん)、果報無辺(こほうぶへん)、究竟常楽(きゅうきんじょうらー)』

その意味は、お粥には10の利があって、修行者の役に立つ。その果報はきわまりなく、常に安楽となる。
ちなみに十利とは、
1:色 → 顔色を良くする
2:力 → 力がみなぎる
3:寿 → 寿命を延ばす
4:楽 → 食べ過ぎても苦しくならない
5:詞清弁 → 言葉が爽やかになる
6:宿食除 → 便秘にならない
7:風除 → 風邪をひかない
8:飢消 → 空腹を満たす
9:渇消 → 喉の渇きが消える
10:調適 → お腹の調子が良くなる

すなわち、血色を良くし、力を与え、寿命を延ばし、苦痛をなくし、言葉がはっきりし、胸のつかえが消え、風邪が治り、空腹が癒え、のどの渇きがなくなり、お通じがよくなるということ。


続いて、喫斎偈(きっさいげ)。
『三徳六味(さんてーるーみー)、施仏及僧(しぶきゅうずん)、法界有情(ほかいゆうじん)、普同供養(ふずんきゅんにょう)』

三徳とは「軽くあっさり」「清潔でさっぱり」「正しい手順で丁寧に」の三つ徳。
六味とは「淡い」「塩辛い」「辛い」「余り」「酸い」「苦い」の六つの味。

この意味は、御飯には三つの徳と六つの味つけがある。それを仏及び修行僧に施し、全ての世界に生きる者に、ひろく供養すること。


最後に生飯偈(さばげ)
『汝等鬼神衆(じてんきじんしゅう)、我今施汝供(ごきんすじきゅう)、此食遍十方(すじへんじほう)、一切鬼神共(いしいきじんきゅう)』

生飯というのは、餓鬼への施し。
お盆で読むお経『甘露門(施餓鬼)』の中に出てくる一節で、食事の際にも、この生飯偈を唱えます。
禅僧は、食事の際には必ずこの偈を唱えながら、自分のお椀に盛られたごはんをひとつまみ、鬼神・餓鬼・衆生へのお供えとして差し出します。

これで11巻クリア。
ちなみにお経は1巻、2巻、、、と数えるようです。
昔は、巻物になっていたことが由来とか。
残り7巻!

0 件のコメント:

コメントを投稿