2018年8月21日火曜日

雲水日記4

入門9日目。公案&托鉢デビュー。
いよいよ修行が始まったと実感した日。

4月1日
老師から公案を頂戴した。
最初の公案は、「独参場に入る足はどちらの足か?」という公案だ。
あくまでも禅的にどうなのかを考えなければいけない。
1回目「左足」でダメ、2回目「右足」でもダメ。
”無い足を使う”ってことか?

今日は托鉢デビュー。雨だったので合羽を着て市街地を回った。
「ほぉー」と腹の底から声を出し、お宅の前で四弘誓願というお経を唱える。
「雨の中、お疲れ様です。」「修行頑張って下さい。」「ありがとうございます。」と言葉をかけて下さったり、自分に向けて手を合わせられたりする人もいて、道場内では味わえない達成感があった。托鉢が好きになった。

※補足:臨済宗の修行は、公案が特徴的である。夏目漱石が鎌倉・円覚寺の老師から、「父母未生以前本来の面目」という公案を与えられ、禅問答したことは有名な話である。

【雲水用語】
公案(こうあん):禅の精神を究明するための問い。老師から頂戴し、老師と禅問答する。
独参場(どくさんば):老師と禅問答をやり取りする部屋。
托鉢(たくはつ):お宅に向かってお経を唱えて、金銭やお米などの施しを受けて回ること。
四弘誓願(しぐせいがん):仏教を信ずる者としての基本的な誓い。

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