禅宗では修行僧のことを雲水(うんすい)といいます。
実は、修行中密かに日記をつけていました。
なぜ密かなのか、それは没収される可能性があるからです。
修行道場の様子は門外不出であり、グーグル先生に聞いても教えてくれません。
映画「ファンシィダンス」のように少しでも禅に対して興味を持ったり、理解したりして頂ければと思い、日記の一部を公開したいと思います。
まずは入門編。
禅道場に入門することを掛搭(かとう)といいます。
掛搭できる期間が春か秋と決まっていて、いつでもできるわけではありません。
しかも、すぐに受け入れてもらえるわけではなく、最初に5日間の入門試験が課せられます。
最初の2日間は庭詰め(にわづめ)といって、朝から夕方くらいまで低頭(ていとう:頭を低くする、いわゆる土下座のポーズ)をし続けます。その後3日間は旦過詰め(たんがづめ)といって、6畳1間を与えられ一日中座禅をし続けます。
それが終われば、正式に修行僧として受け入れてもらえるという流れです。
3月24日
いよいよ掛搭の日がやってきた。
家族に見送られ、7時頃に入山した。
玄関にて
僕「頼みましょー!!!」と低頭のポーズで腹の底から大声を出し、入門の意思を伝える。
すると、先輩雲水が登場し
先輩「どーれー!いずこより?」とどこから来たのかと尋ねられる。
僕「(いずこって?いつの時代だよ。。。と内心思うが)●●寺徒弟(とてい:弟子)◯◯と申します。当道場に掛搭致したく、お取次をお願い致します。」
先輩「当道場はただいま満員に付き、他の道場に足元の明るいうちに御巡り下さい。」と入門を断られる。
僕「(このやりとり、事前に聞いていた通りだ。”良し”、と言われるまで頭を下げ続けねば。)」
といった具合に、7時から夕方までは食事と東司(とうす:トイレのこと)以外はずっと低頭の姿勢。
途中、これは夢なのかと何度も思った。
そして旦過詰めが終わる5日間は風呂、歯磨き、ひげ剃りが許されない。早速試練だ。今日は長い一日だった。。。
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